“新米”薪ボイラーバイヤー 珍道中日記
  最終更新日 Sat, 05 Oct 2024 02:03:33 +0000
要旨 薪ボイラーがエネルギーの地産地消や地域活性化に有効らしい。 でも普及し始めた国内では分からないことだらけ! ほんとうにいいの?費用はどうなの?うちでも使える? その答えは薪ボイラー先進国、ヨーロッパにあるはずだ。 「無数の薪ボイラーが当たり前に運用されている欧州へ派遣してほしい!」 1人の熱い男の言葉に動いたみなさまに送る新米薪ボイラーバイヤーが国内と海外で繰り広げる珍道中を日記につづります。
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要旨:
 今回は、若者が定住できる取り組みについて重点的にお聞きしました。うまく機能させるためには、それぞれの取り組みをパッケージとして行うことが大切だそうです。ドイツやオーストリアでも、農業だけで食べていけない経済状況や、周辺のインフラ(商店、レストラン、ガソリンスタンド、遊べる場所、音楽などの文化活動の場所など)がなくなり生活環境に魅力がなくなる地域が多く、若者が外部の都市へ流出していっている傾向があります。昔は自分の町で一生を送ることが当たり前でしたが、現在ではよい教育を受け、それに見合った仕事が地域にないため、農家以外では出て行ってしまうことが多いようです。こんな状況があるので、レッテンバッハ村では、欧州中から注目されているようです。最近ではメディアに出ることも多くあります。訪問した際も7月と秋にも日本の撮影クルーが来ると教えてくださいました。ただ、この村の太陽光発電の取り組みを取材したいということらしく、それだけではもったいない気がしています。
 ここからは取り組みのパッケージの内容を説明します。まず、地域に仕事場を作ることが大切だということです。レッテンバッハには工業団地をつくり、地元人が起業して合計で200名程度の雇用を生み出しています。これにより、高い教育を受けた人が満足できるようなレベルの高い仕事も作ることができます。今回は地元の方が起こした2つの企業を見せていただきました。
 まずは、プランツェルという、トラクターをはじめとする農林業機械を製造する125名が働くメーカーです。また、販売した機械の修理も行っています。この会社は、農家をしながら、ウィンチをガレージで製造していたプランツェルさんが、村の独立と同時に19年前に起業して大きくしていった会社です。今ではヨーロッパ中に商品を輸出する国際企業になっています。起業に際して、村では村の土地を提供し、起業のための手続きを支援しました。起業しようという人は村には多くいるそうですが、なかなか一歩を踏み出せません。そのため、村として、そんな人たちを支援して、背中を押すことができるかがとっても大切だそうです。従業員も、村の制度で地域の若者が地域の会社で働くことで雇用が保障されており、地域の若者の見習い工をこの会社で12名から14名雇っています。さらに一度仕事に就いたら、長い間会社で働いてもらえるようにしています。そうすることで、自分の会社であるという愛着が生まれ、会社をよくするために働いてくれるのです。
 この会社は、高い技術とノウハウを持ち、お客さんのニーズに合わせて製品を作ります。そのため付加価値が高い商品になります。収益の規模よりも、利幅が大切であるという言葉が印象的でした。そのため、たくさんの仕事をするよりも、効果が高いことを優先する姿勢で、働いている人も余裕があるように見えます。高い利益率を維持するために、この会社では部品を外から購入し、組み立てだけを行うだけではなく、部品の80%を自社で製造しています。自社で製造することで、利益率を高めることができるだけでなく、地域外にお金が出ることなく、地域にお金を回すことができるようなります。
 ちなみにこの会社には、バイオガスプラントで出た熱を利用しており、燃料費も地域で循環します。
プランツェル社の商品
プランツェル社
 次に訪問したのはクーグルマンという行政で使用する除雪車や草刈機、道路清掃車などの特殊車両を製造するメーカーです。この会社も、もともとは、農家をしながら、トラクターメーカーに勤めていた現在のクーグルマンさんが、顧客に要望に応えない会社に物足りなさを感じ、自らもっと顧客に満足してもらえるような機械を創りたいと独立した会社です。今では、もともと勤めていた会社よりも大きくなり、先日元の会社を買収までしてしまったよと紹介してくれた村長さんが笑って話してくれました。
 同じく80%の部品を自社で製造し、ドイツ、オーストリア、スイスへ製品を輸出しています。先の村の制度による12人の見習い工もいます。この会社の一番の売りは、除雪車で、除雪用の塩をまくために、通常の機械では2名が操作にあたらなければいけないところを、どの道路でどの条件で撒くのかGPSに入れ、自動で巻く量を調整できる仕組みを開発したことで、1名で撒くことができるようになったことです。これが技術革新として評価され売れ行きは非常の好調です。ちなみに、クーグルマンのボーナスは地域通過で支払われるそうです。村の経済にも一役買っています。
 
クーグルマン社
 
 村の人が経営者として起業して、高い技術を持ち、農村で世界と対峙できるメーカーがあるのは、日本ではなかなか実現できるものではありませんが、マイスター制度により、地域に技術が存在することによる強さだと思います。
 
 2つ目に、自然エネルギーだそうです。生活の中で化石燃料に多くのお金が投じられる状況から、地域で生み出すことができる燃料に変えることで、生活の出費を抑えることができます。これによって、自分の身の回りの家をきれいにしたり、自分たちの年金の蓄えとしたりしています。さらに、太陽光や薪を売ることで、若い農家の所得が向上し地域で暮らしていけるようにもなります。化石燃料に頼らないことで、出費を抑えることができ、より心豊かに暮らすことに、より多くのお金を使うことができるようになります。ちなみにフィッシャさんの家で、太陽光発電で月々2,000ユーロほどの収入があります。約25万円ですのでこれはかなり大きいと思います。そのほか、干草によるバイオガスのコジェネの熱電併給プラントで1人の方が雇用され、チップボイラーによる地域熱供給施設に、燃料を破砕しチップにして運搬する仕事が生まれています。いずれも農家をしている若者の大切な副業になっています。自然エネルギーにより、地域の農家の様々な副業が生まれています。さらに、今まで外部に流れていたお金を地域に取り戻すことになり、地域の経済を下支えする効果もあります。
フィッシャさんの自宅、屋根には太陽光が!
 
村民が持ち込む薪
 
薪ボイラーは村民の中古
 
村の至るところに薪が干してある
 
トラクターでチップを製造
 
チップを燃焼するチップボイラー
 
地域熱供給施設の配管図
 
宿泊したゲストハウスもつながれている
 
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干草を利用するバイオガスプラント、ここでも雇用が!
バイオガスの発酵施設
 3つ目が、若者が住みやすい地域社会作りです。若い母親は自らの仕事をしたいと望んでいるため、小さい子どもを預ける幼稚園があります。さらに、小学生から青年まで協会に入りさまざまな趣味の活動を行うことが、一般的で若い人たちが集まる音楽などの協会のための活動の施設を整備しています。また、活動後、集まれる村営のレストランも作っています。協会のひとつであるこの村の楽団は、90名の楽団員からなり、村民の1割が加入しています。この協会は、村の一員であり、村に愛着を持って、ふるさとであるという意識を持ってもらうためにとても重要です。若い人たちから村のロゴが入ったTシャツなどを作る提案もあります。このような楽しみや仲間づくりという社会面だけでなく、雇用面でも力を入れています。前述のようにこの村民であれば、この村の企業で働くことが確約されます。14歳以上になれば必ず、村にある企業で見習いとして働けるように定めています。また、そこから技術を身につけ、独立して起業する場合は、村が手続きなどの代行を行い、支援をします。この村は、ドイツで最も法人税が低い村で、税制面でも起業しやすいのです。さらに、村の収入は、起業する会社が多く、以前よりも大きくなっています。生活面でも、村営スーパー、レストラン、パン屋、遊技場(ボーリングや体育館など)、ガソリンスタンドなどのインフラを地域に整備しています。ちなみに、ガソリンスタンドは2件ありますが、周辺の村にはないところばかりだそうです。また、転入者の仕事の斡旋や、住宅地の確保、転入手続きの代行なども行っています。こうした取り組みにより、幼稚園から親になるまで楽しく豊かに定住できるサイクルをつくるが大切だそうです。
 
幼稚園
 
村営レストラン
 
村営レストランの料理、メニューは日替わり
 
村営スーパー
 
左側の建物がカフェで遊技場になっている
スパーの2階も200人が集まれるホールになっている
 このような取り組みの結果として、若者が村に戻り、周辺野村から若者が移り住むようになり、15年間で300名の人口を増やすことに成功しています。
 これらの事業の取り組みを可能にしたものが見えてきました。まずはできることから、自分たちでひとつずつやるということです。村がつくる施設はすべて、外部の建築家や補助金を使うのではなく、村のお金で、自らの手で行います。はじめは、できないのではないかという意見も多かったのですが、一つ一つやってみて実績を積み重ねることで、信頼されるようになり、悲観的な意見を言う人もなくなり、協力を得て行うことができるようになりました。また、手がけた施設についても村ものであるという、愛着を村民に持ってもらえています。興味深いのは、このとき、建設作業は技術を持つ村人が有償で行います。村が建設に必要な機械を買い、それを村人の譲渡することにより、その人の仕事も作るよう努力していることです。自分たちでやることで、技術や機械が残り、それが新たな仕事を生むよういい循環ができています。
 次に、これらの施設などへの投資の財源です。独立当初は貧しく、年間の村への投資は、170,000マルク(350,000ユーロ)の借金でした。さらに、通貨がユーロになった後も、300,000から400,000ユーロを、地域格差是正の基金からの補助を得て、投資を行ってきました。現在は、300,000ユーロほど貯金があり、現在の投資額は500,000ユーロになっています。借金の村はバイエルン州で3村だけです。昨年は、ブロードバンドのインターネットを引くため、250,000ユーロを支出することが決められましたし、小学校の建設も進められています。ごみ収集など村でできないことは、日本で言うと郡のような広域連合で行っています。村の事務職員はフィッシャさんを含め3名で、23名の幼稚園の職員がいます。村役場の規模も非常に小さくスリムです。財政への地域通貨の寄与ですが、現在2,000〜3,000枚(10,000〜15,000ユーロ相当)が動いているようで、年間何回転してるかは不明だそうです。あくまで、地域で買い物してもらうための意識啓発のために行っているとのことでした。効果は限定的なのかもしれません。
 3つ目に、村の重要なことを話し合う村民会議です。これは年に1度か2度の正式な会議と、必要なときにレストランで開かれるラフな住民会議(大体年に1から3回開催)の2つがあります。ラフな住民会議では、村民誰でも参加でき、重要事項について意見を出し合い、検討し、投票を行い決定します。最近であれば、ブロードバンドの敷設、学校の新設、薪ボイラーの自動投入化の是非などがあります。この会議には検討事項に関心のある村人が参加します。村としては身近な意見を聞くことができ、村民に自分のことであるという当事者意識を持ってもらえ、事業遂行を手助けしてもらえます。このほかに、驚くべきことに、12歳までの子どもや12歳から25歳までの人が参加する会議も別に開催され、若者からの要望を受け、実現化を図っています。この様な議論ができる理由は協会活動などを通じて、地域の中で顔の見える関係づくりを行うことができているためだと思います。
 村が動く中での村長さんの役割は、お互いが手助けし合い、みんなでやろうという意識を高めることです。事業が好調な人へのやきもちがあるそうですが、その中に村長が入って、村の中でみんなで暮らすことに力を尽くすことが仕事だとおっしゃっていました。今の課題やこれまで苦労したことはないかという問いに、「ない!」と答えられました。きっと課題や苦労したことはあるんだとは思いますが、苦労や問題と決め付けず、いつかは好転するんだと現在進行形で最善を尽くすフィッシャさんの気概に胸を打たれました。
 
フィッシャさん
 今後、行いたいことをお聞きしたら、村で使用する化石燃料を0にして、すべて自然エネルギーで行うことと、若いお母さんを働きやすい環境をづくり、出世率を向上させることだと教えてくれました。一見完成しているように見えるこの村が、今後どのように変わってくのか本当に楽しみです。
 
 この村は不自由がなく、豊かで天国のように見えます。最後にこの秘訣をお話ししてくださいました。先日バイエルン州の州知事が訪問したそうで、村を見て回った際に「天国のようだ」とおっしゃったそうです。折りしも、丁度マスコミに「天国のような村」として取り上げられた記事を村の掲示板に掲載しており、それを見た州知事が驚いたというエピソードを披露してくれました。取材の最後にフィッシャさんが村の礼拝堂に案内をしてくれました。この礼拝堂は、村の地域通過に描かれており、地域の象徴です。さらに、村の人たちで昔ながらの様式を再現しようと手作りで作り上げたもので、塔の部分だけで、5回ほど作り直して、あーでもない、こうでもないというのが楽しかったそうです。礼拝堂からの眺めを見ているとき、再び訪れたこの村は本当にすごくて、この村のようなことを実現できる地域はあるのかなっと考えていたとき、フィッシャーさんが、ぼそっと、「お金は大切じゃないんだ、生活の質に対して、みんなが満足できれば、その地域は天国になるんだ」と言われたのが心に残っています。この礼拝場は、気に入った人しか案内してもらえない場所だそうです。答えはもらえませんでしたが、日本に来ていただけることに、希望を感じた訪問の最後でした。
 
 
村の掲示板に掲示された
天国だと伝えられた記事
 
村の礼拝堂、地域通貨の表面に描かれている
 
礼拝堂からの景色
 
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2月4日 薪のロジスティックの機械製造会社 BEHA社(http://www.beha-technik.com/)訪問
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要旨:
 今日は森林での作業や薪のロジスティックに使用する機械の会社であるBEHA社と南ドイツの森林散策しながら南ドイツの山間部での林業について、南ドイツ在住で日本への森林・林業のコンサルタント活動も行っている池田さんよりお聞きしました。
 まず、BEHA社の訪問に記事について載せます。BEHA社は従業員10人ほどの小さな会社ですが、社長のBEHAさんは地元農家の出身で、地域の森林所有者の声をダイレクトに聞き、改良した機械の設計を自ら行っており、さらに、部品の金属加工を地域の鉄工所に依頼し、自社で組み上げています。高い技術力を持ちながら、地元密着型で事業を行う中央ヨーロッパの田舎らしい会社です。このような小さくとも高い技術力で確立する中小のオーナー経営の会社が欧州の田舎には多くあります。このような会社が地元の雇用を支えています。
 
BEHA社
トラクターで牽引するグラップルと荷台
トラクターのアタッチメントの荷台
 
 今回の訪問では木の駅にあった機会を選んでいただいたようで、主に3つの機械をご推薦いただきました。
 1つ目が薪割り機です。本来はランゲさんの村で森林所有者が共同購入しているタイプの丸太を立てることなく寝かせて行うタイプを見せていただく予定でしたが、すべて受注生産で丁寧に生産されており、地元鉄工所での生産が間に合わなかったそうで、見ることができませんでした。こちらではかなり人気なようです。ただ、BEHAさんより、機械の特徴については説明を受けました。まず、原木を割るためにセットする位置まで、側面のウィングを稼動で上げることによって、腰をかがめて、薪を持ち上げる必要なくおくことができます。また、割るの楔が4割り、8つ割りまでできるのが特徴です。これまで何回も割っていたのが一度で済みます。30tとパワーもあります。この機械は大体10000〜12000ユーロの価格です。
 こちらのHP(http://www.beha-technik.com/produkte/kurzholzspalterHolzspalter.php)のBH 30C/Hです。ビデオもありますのでよろしければごらんください。
 この機械の代わりに見せていただいたのは、縦置き式の薪割り機です。これはただの薪割り機ではありません。細かなところが使いやすかったり、安全になるように設計されています。まず、原木を立てるときに側面のガードが油圧で持ち上がるため力を入れることなく立てることができます。また、薪を割るときに手で固定するのではなく、金属のガイドで固定します。こうすることで手をはさむことがなくなり安全になっています。この機械であれば1?作るのに、20分程度でできるそうです。この機械は大体4000から8000ユーロです。
 
使用時の様子
右側の銀色のガイド丸太を持ち上げます。
 
 割った薪をつめて結束していく機械が次に見せて頂いた機械です。この機械はオーストリアの現場でも見ました。この機械で結束することで大きな束で持ち運ぶことができ、移動に手間がなくなります。作業はロープを巻いて結ぶだけなので、5分あれば十分にできます。ラックを使用することなくロープや強固なビニルテープで済みますので、初期投資が少なくて済みます。動かすのに欧州ではトラクターにグラップルをつけ使用するのが一般的ですが、日本では4トンのユニックなどで吊り上げるしかないと思います。これは、だいたい1200から1500ユーロでした。
 
いっぱいになったらロープで締め込みます。
手前の取っ手でさらに締め込むことができます。
ごろんと回して薪束を落とします。
 
 最後に、1mで乾燥した薪を小さく切って、ネットに入れていく機械を見せて頂きました。トラクターの動力と油圧で、丸のことコンベアーを動かします。薪の長さは変えることができます。自動でできますので、15分で1?処理できるそうです。詰めた薪は、下にパレットを置いておき、パレットごとフォークリフトで持ち上げ、積んでおき、このまま客さんのところへ持ち込むそうです。同じく価格で、3000から5000ユーロです。
 
丸のこで切っていきます
切った物は落ちてベルトコンベアで
運ばれネットに入ります。
トラクターとの設置部分です。
油圧とプロペラシャフトの両方を使います。
 
ネットはパレットを敷くことで動かしやすく
運びやすくなります。
ネットは詰め終わったら締め込むことができます。
上に濡れないようの覆いをするのがポイントです。
 
重ねて乾かします。
 
 いろいろ見せて頂きましたが、これらの機械はすべて電気かトラクターの油圧、回転する動力で動きます。また欧州のトラクターは大きく馬力も大きく、電気を使用するとしても、電圧が高いです。このため、日本でのトラクターや電源などのインフラを確認することが必要に感じました。また、これらの機械はある程度の規模、こちらでは300?以上生産するくらいの規模でおすすめの機械です。そのため、まずはそれくらいの薪の販路を作り、そこから使用していくものだと感じました。ただし、機械については使用者の声に基づいて改良を重ねられて設計されたもので、腰をかがめる回数を少なくしたり、安全性にも配慮されており、さらに社長のBEHAさんも非常に日本での商売に前向きで、非常に魅力的だと感じました。今後ひとつの地域で薪の生産量が大きくなれば、木の駅を行っている地域でも使用しやすいように感じました。また自給的な多くの薪使用者が組合を作って、共同で購入し、みんなで使うような仕組みが構築できれば、作業が楽でより生産性が高い機械のなので、今後お年よりも地域に多くなるので、いいのではないかと感じました。
 価格はあくまでこちらでの価格です。幅があるのはオプションをつけたりすると価格が変わるそうです。また日本に持ち込むと送料や部品のサプライやメンテナンスなどの体制でいくらになるのかはわからないことをご承知ください。どうやれば手が届きそうな価格で持って来れるのかは今後考えていかなくてはいけないと感じています。
BEHAさん(真ん中)、池田さん(左側)と
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2月3日 森林官ランゲさんのお宅の薪ボイラー見学
公開:
要旨:
 今日はこの地域の森林官で日本の林業へのコンサルタントとしての活動もされているランゲさんのお住まいを見せていただき、森林から薪ボイラーまでのロジスティックやご自宅の18年間稼動している薪ボイラーを見せていただき、アドバイスを受けました。現在、ランゲさんがお住まいの建物は、州の持ち物でした。以前はこの建物には石油ボイラーが入っていたそうですが、森林官として木を燃料として使いたいと考えて、薪ボイラー導入を州に持ちかけ、交渉して実現したものです。
薪ボイラー
 まずは、薪を薪ボイラーまで持ち込む現場と、さらに見れないところではビデオを見せていただき、解説してもらいました。森からの集材から薪作りまで、トラクターを基本としてアタッチメントで作業内容を変える仕組みになっています。林道端の丸太をトラクターに牽引式のトラックにグラップルのついたもので運搬します。その後、1mに玉切りを行い、薪割り機のアタッチメントで1mで割っていきます。この薪割りのアタッチメントはウィンチをリモコンで操作でき、横に寝かせた状態で薪を割るタイプです。薪の水平移動が少なく、体に負担がかからないようになっている優れものです。ここから、割ったまきは1?で結束できる枠においていき、ビニルテープなっどで結束します。この束のままで2年間乾燥します。この1?の束のほうが動かしやすく、2年間乾燥する間に顧客のニーズが変わってほしい薪の長さが変化しても、長さを買えれば対応できるから一度に細かくしてしまうよりもよいそうです。2年間乾燥したら丸のことコンベアーがついていて、自動でトラクターの荷台に詰め込むことできる機械で細かく切っていき、荷台に乗せて各家まで運びます。ここまでで使用する機械はすべて森林所有者の組合で、各人が出資して購入し、リースで組合員に貸すことができる仕組みになっています。使用量の1時間数百円程度で、出資した人は安く借りられるようです。こういう機械を持ち合うようにして、稼動率を高め、機械を利用しやすくする仕組みも大切だと思いました。
 次に家から薪ボイラーまでのロジスティックです。トラクターの前面につけたバケットへ、トラクターの牽引式の荷台から投げ込んでいきます。そしてこのままボイラー室の前までトラクターのバケットで、薪ボイラーのボイラー室まで運びます。そこから、棚に薪を並べます。このとき大きいものは燃焼効率が悪くなるため、小口が10cm四方になるように割っていきます。ここまでが、ランゲさんのところで行われている薪の路地スティックです。薪ボイラーまで投入するまでにどれだけ手で触る回数を減らすことができるかがポイントとのことです。日本では土地が狭いため、一箇所で共同で薪を作ることができる場所やそこから宅配するサービスも大切になってくると言われていました。
 
乾燥させた薪
トラックに50cmに切って積んでおく
トラックの荷台から薪を
トラクターのバケットへ
バケットがいっぱいになったら動きます
ボイラーの部屋までトラクターで移動させます。
ボイラー室の入り口まで持ってくる
 
焚き付けに使う木の端
 
焚き付けに使う細かな材
薪割り機で適切な大きさに割っていく
 
小口が10cm四方のものが一番燃焼効率がいい
 
薪を積んでおく棚
 
薪をいっぱいまで入れます。
 次に薪ボイラーの着火を見せていただきました。ランゲさんのところの薪ボイラーは30kWで18年間に導入されたものです。まずはボイラーのスイッチを入れ、新聞紙を丸め着火し、その後、細かな木屑を上に乗せ、火力を出していきます。その後、割り箸くらいの細さのたきつけ材の十字にいれ、十分に火が起きたら薪をいっぱいにまで詰めていきます。これでふたを閉めて完了です。ここからはボイラーは排ガスの酸素濃度と温度を感知して最適な燃焼を自動で制御します。廃熱温度が上がるまでは大きく送風し、良い燃焼になってくると、送風を小さくし、廃熱温度もできる限り低くすることでできる限り多くの熱を水に移すことができるように制御されます。この制御技術があるメーカーは日本にはありません。
 
燃焼がいいときほど、送風は小さくなり、
廃熱温度が低くなる
 
良い燃焼時の1時燃焼炉
 
 
 
 ここまで薪ボイラーが故障箇所は2箇所です。1つは投入口を開けると送風ファンが止まるようになっているところで、連動して消えるようにする金具がなくなり、手動でしなくてはいけなくなっていることと、1次燃焼炉の破損です。1次燃焼炉の破損は、戻りの冷たい水がそのままボイラーに入ることによる温度差による劣化です。これには改善策となる機会をメーカーで開発しているそうで、外付けでその機器を取り付けたら、その後は破損はないようです。壊れた部分には鉄板をつけて溶接し補修されています。
 このほかボイラー選びの際に視点となることも、いくつかお聞きできました。このボイラーは横から薪を入れるタイプですが、ボイラーへの薪の投入量を増やし、投入回数を減らすためには、上から入れるタイプのほうが、ガス化するための1次燃焼炉を大きくできるため利点があるそうです。また、ボイラーの送風は、このボイラーでは押し出し式であるが、吸引式のほうがいいそうです。吸引式でないと、薪投入のときにふたを開けると、煙が外に出てきてしまいます。そのため天井が真っ黒です。昨日見た大型の薪ボイラーも送風が押し出し式で同じく天井が真っ黒でした。対して吸引式の薪ボイラーの現場は煙も気にならず、黒くなっていませんでしたし、訪問した各社がふたを開けたときに煙を引き込む仕組みを製品の特徴として話をしていたことを思いだしました。使用者の快適性を考えたときにこの点は大事だと思いました。
 
ボイラー前面の送風機
 次に、配管や制御を見せていただきました。冬場は熱需要が大きく、足りなくなることもあるため、貯湯タンクは2,000?ほどの大きなものが良かったそうですが、スペースや諸事情でできなかったので、次に導入するときは、となりに建屋を自分でつくり、大きな貯湯タンクを設置したいといわれていました。さらに、今後は太陽熱とのハイブリッドシステムを検討されています。
蓄熱のためのタンク
 
給湯の水をためるタンク
 薪ボイラーの機械そのものよりも、薪ボイラーから出る熱を蓄熱し、それぞれの部屋の暖房や給湯に適切に利用するための制御が最も重要技術であるとのことです。ランゲさんのお宅の配管システムでは、薪ボイラーで得られた熱は、750?の貯湯タンクに貯められます。このタンクは150?と600?の2層式になっており、始めに上部の150?のタンクに熱がためられる仕組みになっています。ここから優先的に給湯用のタンクへ熱が移動し、最後に大きな貯湯タンクの下方に熱がたまるようになっています。またボイラー室の制御盤で外気の温度によって暖まるスピードを変更することができたり、各部屋の温泉設定や、各貯湯タンクの温度設定を行うことができます。この制御は地元の配管屋さんが行ったそうですが、日本にこういうノウハウを持っている方は大変少ないのが普及の上で課題だと感じました。
 現在この薪ボイラーは18年を経て、更新時期も近く、今後はどのような熱源を入れるかについても考えておられますが、次は薪ではなくペレットの機械を入れたいということでした。これは、自分たちが高齢になる中で、薪づくりや薪くべの作業をやることが難しくなるのではないかということで、自動化できるペレットがいいと考えておられるようです。ただ、薪は手に入るのでパレットと薪との併用ボイラーにして、夏場の日射を利用して太陽熱とのハイブリッドも行いたいという意向でした。薪のロジスティックから薪くべの作業を見てみると、かなり手間がかかります。これは、かなりの負担になるため、薪がすぐに手に入り、薪くべをする人が家にいるか、さらに薪が好きでないとできないものだと感じました。また、薪ボイラー以外にも火を見て楽しめ、すぐに暖かくなるスウェーデン式の薪ストーブや、料理ができ季節の変わり目など少し温まりたいときに使える薪のキッチンストーブ、温まりやすいけれどさめにくい、タイル式のペチカまでさまざまなものを見せていただき、それぞれの特徴もあります。このため、導入するその家のライススタイルとその家の熱需要や空間などが勘案して、薪、チップ、ペレットなどの木質だけでなく、太陽熱、地中熱ヒートポンプ、ガスなどを選択肢に入れて、それぞれの特徴を考え、うまくミックスしていくことが大切なのだと感じました。
キッチンストーブ
 
キッチンストーブが燃える様子
ペチカ
薪ストーブ ランゲさんが
前の家から持ってきたもの
ガレージの薪ストーブ
大空間を暖めるのに適した大容量
洗濯機も昔は薪で温水を採りました。
 ひと通り見学をさせていただきて、ランゲさんからご意見を伺いました。ランゲさんは、事前に木の駅の土場の写真も見ていただいたようで、薪とするにはもったいない木も多く、エネルギーとして利用することをだけを目的にすることなく、地域でより高付加価値な木材としての利用の仕方を考えていくべきであるというアドバイスを頂きました。燃やしてしまうということは、高付加価値にしていくチャンスも燃やしてしまうことになるという言葉に、自分が薪ボイラーだけに視野が狭くなってしまっていたことに気づかされ、新しく視界が開けたような思いです。あくまで原則としてカスケードで木材を利用し、その最後で薪として燃やしてエネルギーにすることが大切なのだと思いました。証拠に、ランゲさんのおうちの薪ボイラーでは、使い終わった杭なども燃やされていました。材として利用する努力なしに何でも薪にしてはいけない!まずは材として利用を考えて、だめなら薪で利用するという原則が大切だと感じました。
無垢の木の建物
塗料が塗られていないと
廃材になったときに燃やすことができる
杭 古い杭は薪として燃やされていました。
使い終わった最終段階で燃やすのが原則。
無垢のテーブル
薪にする前により高付加価値な
ものにする代表は家具など
 
 また、ランゲさん、池田さんともに大型のトラックが入れ、恒久的に利用できる林道整備が今やるべきこととして、もっとも大切であるとおっしゃっていました。これがあるからこそ、薪を長期に渡って安定的に供給できるようになるだけでなく、持続的に森林からの用材も収穫できるようになります。さらに、林道があるからこそ、人がそこでハイキングやランニングしたり、マウンテンバイクや馬で走れたり、ハンティングする人も入っていけるようになるのだと、ビデオを見せていただきながら、教えていただきました。林道があることで地域の人と森との距離が近くなり、生活の中で森を感じられ、ライフスタイルも変わっていくのではないかという思いです。
 
ランゲさんと池田さんと
 今回の珍道中では、薪ボイラーから本当に多くのものが見えてきて、広がってきます!
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2月2日 自閉症の方の作業所Sonnnhaldの大型薪ボイラー 見学
公開:
要旨:
 午後からチューリッヒからバーゼルを経由して、さらに地方の電車の路線とバスを乗り継いで、1時間半の道のりで、自閉症の方の作業所Sonnhaldまできました。
 スイスではシュタイナー教育の流れを受けた施設が、障がい者施設の運営を行うことが多くあります。これまで、障がい者が意味のある仕事をして幸せに暮らす場所を提供してきた実績が評価されたためだそうです。この施設ものその流れを汲む施設です。シュタイナー教育では障がい者と健常者の区別をせず、住人と職員がともに働く場所です。
中央の建物が施設
 
 この作業所では25人ほどの住民が住んでおり、40人の職員が働いています。自然豊かな環境を生かして多くの事業を行っています。この事業は、木工、農業(穀物、野菜、花卉の栽培)、養蜂、蜂蜜製造と蜜蝋からのろうそく製造、酪農と加工品製造、森林整備、そして薪づくりというように田舎の農家でできるさまざまな仕事をしています。養蜂はただ単に有機農法で行っているのではなく生物多様性に則った製造方法で行っており、本当にこだわった商品を住人の手仕事によって製造しています。これだけ多くの仕事を行っているのは、それぞれの住人のできる仕事を幅があるため、多様なバリエーションを持たせるためです。「誰にでも働く権利がある!」という言葉で言われていましたが、その言葉通り、住民のみんなが役割があり、みんな生き生き働くことができ、ゆったりとした幸せな空気が流れる場所でした。この施設では定期的にミーティングを行い、それぞれの仕事を住人自らが決めているそうです。
 
養蜂の巣箱
 
蜜蝋の製造
 
乳牛たち
 
製造されたチーズや牛乳
木工の作業室
 
 この中の森林整備と薪づくりは若い男性の住民の仕事です。森林管理ではインストラクターと住民が5〜8人がグループになり行います。木は重たいのではチェーンソーで伐倒して、1mに玉切ります。そして、林道でトラクターにアタッチメントとして取り付けたウィンチで引き上げ、トラクターにつけた荷台で作業所まで運びます。作業所まで運んだら、薪割り機で割っていき、薪棚や木の幹の間に積んでいきます。このとき下に通風があるように気をつけることと、2m以上の高さまで積まないことが重要です。これ以上積むと乾かないそうで、1.6mが一番いいそうです。乾燥の期間は2年間です。
 
森林作業に使うトラクター
トラクターの油圧
トラクターのアタッチメントのウィンチ
 
薪棚
 
下の通風が大切
 
遠くの薪棚
 
 この作業所では年間300?の薪を製造します。このうち、140?は薪の束にしてバーゼル近郊の町に住む人に販売します。ひと束で700スイスフランで販売しており、その使用者は暖炉や薪ストーブを使用していて、火をみて楽しみたい趣味の方だそうです。この村では大割りの薪まで製造していますが、この製造の農家と競合しないように、束にまとめた小さな薪だけを製造しています。
販売用の薪
 残りの160?が施設の薪ボイラーで燃やす薪です。この施設は住人とともにセルフビルドで建てられました。薪ボイラーの配管や暖房施設もプロには頼まずDIYでみんなで施工したそうです。この薪ボイラーはスイスのHeitzmann社(http://www.heitzmann.pl/produkty.htm)の115kWの出力のボイラーです。10年前に設置されたもので、現在は同一の機種はないようです。この機械は、スイスの排煙の煤塵基準を満たしたクリーンな排煙のボイラーです。2年に1回州の環境部局が基準を満たしているか調べに来ます。ここまでは基準を満たしています。この薪ボイラーで暖められた水は3,000?と1,500?の2つの貯湯タンクに貯められます。小さいほうの貯湯タンクは内部がいくつかの層に分かれており、1,500?のタンクの上方から給湯を、中ぐらいから暖房用のお湯をとる仕組みになっています。暖房は住人の居住棟と作業場の3つの建物へ送られます。チーズをつくる工程へも熱は利用されています。
 
薪と薪ボイラー
排ガス基準をクリアした認証マーク
 
燃焼炉内
2次燃焼部分 
2次燃焼の様子
 
熱交換部
 
灰は下にたまる。
濡れているのは含水率が高く結露したため。
貯湯タンク 上の管から給湯へ
 
貯湯タンクは手作りの断熱がされている
熱交換部分 ここから各棟の暖房へ
 
暖房用の循環温水の圧力調整タンク
 
薪ボイラーで熱を送っている居住棟と作業所
 
住居棟この1階に薪ボイラーがある
 
熱が使われるチーズ工房
 
 この施設が薪ボイラーを導入した理由は、薪がこの施設が所有する約120haの森林があり、そこから薪を住民がつくり調達するために、燃料代がかからないことと、住人の意味ある仕事ができることからです。薪ボイラーの薪づくりは住人が行いますが、薪ボイラーの日々の運用は施設管理と木工のインストラクターも行っている職員のファイルさんの仕事です。この薪ボイラーへの着火にはコツがあるようで、それを住人の方にお任せすることはできないためです。薪くべは、夏であれば2日に1回で済みますが、0℃以下になる日であれば1日に2から3回ほど投入しています。今の季節であれば、10時、15時、20時の3回、決められた時間に投入することになっています。薪ボイラーには1mの薪をそのまま入れることができ、1?まで投入できます。冬場の使用量は1.5〜2?です。一度満タンにして口を閉めたら、あとは5時間後まで手を入れません。また、20時に入れると翌朝にはまだおきが残っているそうで、すぐに着火できます。訪問時は15時ごろで、ちょうど薪くべの様子を見せていただきました。まずは、今燃えている薪を突いて、燃え残りを火格子の下に落とし、空気がはいりやすくします。その後、下からの空気の入りがよくなったら、薪を満タンまでくべます。その後、下のふたを開けて空気を入れます。その後、数分後に後ろの2次燃焼路で燃焼が始まったら、前の下のふたを閉めて完了です。燃焼炉が熱くならないうちは、白い煙が出ますが、熱くなれば透明の煙になります。薪は乾燥していることが大切です。今年の薪は森の日陰で乾燥していたため、乾燥していませんでした。乾燥していないと、着火しにくいことと、熱が取れないため、くべる回数を増やさなくてはいけないことが問題です。
薪をくべるときの記入表。
名前と時間を記入する。
内部をかき混ぜ空気の通りを良くする
 
一番下の扉を開いて空気のとおりを良くする
 
焚き始めは白い煙が出る
 薪くべ以外の日常の管理として土曜日に機械の稼動を止めて、灰のかき出しと、熱交換部分の掃除を行います。熱交換部の掃除はこの柄のついたブラシで行います。時間は全体で2時間ほどです。また年に2回煙突掃除を行っており、1回あたり約170スイスフランのお金がかかります。
 この薪ボイラーの課題は、燃焼制御を行うラムダセンサーの設定を燃料が変わるごとに変えなくてはいけないことです。設定を変えるためには、わざわざメーカーの担当者が来て設定を変える必要があります。10年前の機種で現在ではこの点は改善したそうですが、この問題のため、できる限り樹種をミックスして燃焼させるようにしています。
 
 今回の訪問ではやっと使用者の方の生の声を聞くことができました。この施設ではかなり管理が大変なのではないかと感じました。薪ボイラーが成り立ちうる特異点の1つが見えてきました。最後に森林には毎日この作業所の住人が仕事で入っており、みんな山での仕事が好きで、生き生きしているそうです。国としても社会保障がしっかりしており、シュタイナーのように各個人が意味のある人生を歩んでいけるような思想がしっかりと根付き、課題を抱えた人もそうでない人もともに幸せに生きて行ける社会が薪を通じて見えてきたように感じました。
薪ボイラーの管理人のファイルさんと
 
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2月1日 REGIHOLZ社(www.regiholz.ch)訪問
公開:
要旨:
 午後からは、REGIHOLZ社というエネルギー用の木材を販売する会社へ来ています。この会社は、この地域に木質エネルギーのニーズが大きいにもかかわらず、地域で供給できる組織がないため、州政府によってエネルギー供給センターとして計画され、6年前に作られた会社です。働いているのは、社長のクルト・ガイヤーさんはじめ、ガイヤーさんの息子さんと、秘書とたまに働きに来る引退者が2人でやっています。
 この会社では薪だけでなくチップやペレットの製造も行っています。この地域の薪の需要は大きく、1年目は200?から開始したにもかかわらず4月には売り切れてしました。翌年は400?作ったのにかかわらず、11月には完売してしまいました。現在は1,000?の薪を製造していますが、それでも足りないような勢いです。この地域で非常に薪の市場は成長しているといえます。加工作業は今は手作業が基本ですが、現在よりも機械化することでできる限り製造効率を上げる工業的な薪製造をしていくことを考えていくといわれていました。機械化すると5〜6mの丸太から、一つの機械で完成品のネットに入った薪まで製造できるとのことです。また、来年11月に現在計画中の木質バイオマスのコージェネレーション施設が稼動し、この廃熱で薪を乾燥させ、すばやく需要に対応できる仕組みも考えておられます。また、この会社ではチップの製造販売も行っており、現在チップは10,000〜15,000?製造していますが、この発電施設ができれば、チップの生産量は20,000〜30,000?へ増加する予定です。
 お客さんは、チューリッヒ周辺30km圏内の主に薪ストーブや暖炉の愛好家です。そのほかピザやグリル料理を出すレストランへも販売しています。薪の50%をWEBサイトで販売しています。お客さんは、薪を届ける方で把握してるだけでも200人ほど、取りに来る方は把握していないので、もっと多いそうです。一人あたり購入量は毎年1?前後の方が多いようです。最近、都市部で家に薪を置いておくスペースがない方も多いため、1回分の袋につめて宅配するサービスも検討されています。
 
 薪の原料なる原木はセンターから20kmの範囲のところで、森林所有者や営林署の方から購入します。そのコストは、原木の伐採コストが1tで50スイスフランです。ここまで輸送するのに1tで8スイスフラン、割りの作業で1tで25スイスフラン、乾燥で薪1?で15スイスフランかかります。50cmの薪で輸送料金なしで144スイスフランです。もろもろのコストを入れていくと販売価格とほぼ同じ価格になります。午前中に訪問した営林署では、145スイスフランはコストでしたので、140〜150スイスフランがチューリッヒ周辺の相場のようです。オーストリアで見てきた薪よりもやはりかなり高いようです。
 
原料の丸太
 
この薪割りマシーンは
細い径の丸太しか処理できない
 
この籠は優れもので
ここにいれておけば乾燥できる
1?に結束してある薪
結束のための機械
結束に時間がかかるため使いづらい
 
乾燥場所 ここに消費者は買いにくる
 このセンターの取り組みで注目できるものは、薪製造の際に出る端材を利用して人口乾燥を行っているところです。薪ボイラーで作ったお湯を貯湯タンクに貯めて、コンテナ内の配管を通して、内部を暖め薪を乾燥させています。ここで資料されていたのがシュミッドのノバトロニックでした。こんな高いボイラーもったいないじゃないかとお聞きしたら、「これは使っていないものをもらったたんだ!この設備はすべてごみからできていて、予算は0だ」といっていました。お察しのとおり、欧州ではかなり多くの薪ボイラーが流通しており、中古市場があるようです。このガイヤーさんもインターネットで探したようです。さらにメーカーは中古ボイラーを修理してくれないので、中には腕のいい修理の職人さんがいるとのこと。自動車と同じようにこのような市場が形成されてしまうほどに普及しているんだと思いました。ちなみにノバトロニックの80kWタイプは設置込みで配管別で50000スイスフランとのことでした。ノバトロニックは価格は高いが良い機械だそうです。
 
薪乾燥のコンテナ
中古のノバトロニック
コンテナ内の薪
乾燥装置
 ガイヤーさんはいろいろとサービス精神旺盛な方で、今度導入したいと考えている薪割りの機械の動画を見せていただきました。本当に工業的に薪を製造できることがわかります。これを導入すると年間15,000?の薪を製造できるそうです。そんなに売れるのかな...(笑)。ただ機械は面白く、これまでに押し出し式の装置ではなく、切り刻むような形になっています。今使っているものは細い丸太しか使えなくて、太いものだと手間なんだよねっとおっしゃっておいました。
○薪割りマシーン
http://www.youtube.com/watch?v=j_i6oxLvmx8
 最後に地域の木質のエネルギー会社として多角経営を行うプランもご紹介をいただきました。森林管理サービス会社から、運送会社、燃料製造、木質バイオマスのコジェネレーション、ボイラーやストーブ販売まで幅広く事業を行い、それぞれは補完しあって、全体として採算を高めていく仕組みだと思います。これの実現のためには森林管理のために大きな面積を長期で森林管理の契約で契約を結べるかが鍵のようです。今後この形態の会社は日本でも増えてきそうだ思います。
 最後に案内をしてくれたガイヤーさんはサービス精神旺盛で、本当にいろいろ教えてくださいました。また、日本の事例の紹介などを行うと、真剣に聞いてくれ、またノウハウ交換しようといっていました。インターンを送ってくれてもいいそうです。スイスに行って学びたい人にはご紹介します。ただきっと山仕事ばかりやらされます(笑)。
ガイヤーさんと
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2月1日 チューリッヒ市営林の薪製造現場 訪問
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要旨:
 チューリッヒ都市部周辺にはユーテリベルグという市民の特別な休養と憩いの場になっている市営林があります。30万人が住むの国の首都ですが、トラムで山まで行くことができ、フライブルク同様に山がまちに近いです。
 
市内中心部から路面電車で20分ほど
少し歩くと森林へ
 今回の訪問では、スイス在住の環境ジャーナリスト滝川さんに案内人になっていただき、営林署所長のマウラーさん、森林官のウィリーさんからお話をお聞きしました。 このユーテリベルグを中心にチューリッヒ市の営林署では市営林の森林管理を行っています。スタッフは18名の正規雇用者と2名の見習い、4名の職業訓練中の失業者です。これらの山林では、成長量の分のみを収穫する持続可能な林業を行っています。市営林の面積は1,004haであり、年間成長量は11,000?から12,000?に及びます。この半分を木質のエネルギー、ほとんどをチップとして活用しています。この森林は8割から9割がブナの広葉樹の森林ですが、ブナのマテリアル利用の材価が低く、本来はCO2の固定の観点等からマテリアル利用するほうがいいのですが、エネルギーとして利用しています。参考までにスイスの木材価格は針葉樹の構造材で、1?あたり100スイスフラン(約10,000円)、広葉樹の構造材で同じく70〜90フラン(7,000円〜9,000円)、そのほかボード用、製紙用、エネルギー用の材はすべて50フラン(5,000円)です。この中で広葉樹特にブナ材の低下が大きそうで、この営林署では今度立てる事務所ではブナを構造材として利用を普及するため、ブナを構造材として利用し建物を建てます。
 
チップの薪の兼用ボイラー
チップがなくなったときに緊急的に
薪を使用するようです
薪ボイラーの口
 
 さて、エネルギー利用のチップは事務所の暖房にも利用していますし、大きな市営病院が改修されチップボイラーが入る予定などで、大口の利用先として15年の供給契約を結んだところです。
 薪の販売はこのような営林署の状況でメインの商品ではありませんが、薪で400?ほどの製造しており、赤字にはならない事業です。薪製造は手仕事で誰でもできるため、市の福祉部署のプログラムで失業者(精神病の方もいる)の社会復帰のための訓練として行われており、現在4名の方が働いています。このため私たちの製造工程では、大きな機械を導入せず、最低限の機会で手作業で薪を作っています。働いている方には、薪を作った量に応じて出来高払いでお金が支払われています。なかなか就業時間は決まっていますが、体調など時間通りに就業できない方もいるため、自分のペースでできるように出来高で給料を支払っています。またこのかたがたには、職業訓練を受けることで生活保護も支払われています。
 薪はお客さんの要望に合わせて、長さや割りの細かさを変えたり、束ねたりします。束ねると倍の価格になります。お客さんは1,000人ほどおり、1人当たりの購入量は1?以下です。チューリッヒ市内の製造所から4kmくらいに多く、最大でも6kmの圏内にいます。薪販売についてのWEBサイトとパンフレットがあり、新しいチップの需要先ができ、販売量を大きくする必要がないため、追加で広報は行いません。現在、補助熱源用の部屋に入れる薪ストーブが中流階級以上の市民に大人気になっており、そういう人が薪を購入しに来るようです。毎日利用するわけではないので、購入量は小さくなります。ただ、この傾向は煤塵の規制があるため、薪は他のチップなどの比べて煤塵が多いため、市としてあまりお勧めできないとのことです。このあたりスイスでは規制が厳しいようです。
 
  薪の価格は1mの大割りで薪1?は130スイスフラン、50cmで170スイスフラン、33cmで185スイスフラン、25cmで200スイスフランです。運送費は2kmまでで、50スイスフラン、4kmまでで70スイスフラン、6kmまでで100スイスフラン、8kmまでで120スイスフランであり、これに2?なら20スイスフラン、3?なら40スイスフランがかかります。やはり人件費が高いスイスなのか、オーストリアで見てきた薪よりもかなり値段は高そうです。他の田舎町では農家が作る薪は原料は自分の森から出し、余った時間で作業するため70スイスフランで安く、プロが作業に当たらないといけない営林署が作る薪と競合することもでてきています。
 この作業所までは林道からトラックに詰め、作業所に荷卸します。その後4人の失業者がグループになって、作業を行います。まず、1mにチェーンーで玉切りします。その後、薪割り機で大割りにして、ペレットに詰め込み2年間乾燥させます。乾燥後、短く切ってパレットに積み込みます。このパレットの積み方だと風通しがよくなるそうで、重ねても大丈夫だと教えていただきました。彼らが行うと1日で4人で、4〜6?の製造が可能です。これはかなり少ない量ですが、出来高支払いでマイペースでやってもらっているようです。たまに、緊急的に作業を進めるために、玉切りから完成品まで自動で作ることができる薪製造機を、リースで借りることもあり、それだと1時間に5から10?の薪ができるそうです。伐倒から林道まで運ぶのに原木1?で10スイスフラン、原木を製造所まで運搬するのに原木1?で40スイスフラン、ここから完成品の薪割りまでで薪1?で35スイスフラン、乾燥のための建物の建造費が薪1?で20スイスフラン、乾燥が2年間で薪1?で30スイスフラン、販売で薪1?で5スイスフラン、市のマージンとして薪1?で20スイスフランが必要になります。薪にすると体積が4割増加するので、原木価格を薪の体積に戻すと原木50スイスフランは、薪では約35フランです。このためすべてのコストを合計すると、145スイスフランです。割り作業がどの長さでも同じコストになっているため、とんとんといったところだと思います。
 
薪になるブナ材
1mに玉切りした木材
薪割り機で割っていく
切断する電動のこぎり
切断後はネットに入れていく
ネットをパレットにおいて重ねて乾燥
 
間にパレットをかませるのが乾燥のポイント
 
1mのまま重ねることもある
細かく小割りした薪 束ねると価格がかなり高くなる
焚付けようの薪
 最後に薪ボイラーを使用している人はどんなどこにいるのかお聞きしました。スイスでは伝統的に薪で暖房を行うことが多く、特にまだ農村部では自分の山から木をだして薪ボイラーで利用する人も多いのではないかと言われていました。薪ボイラーのユーザーは趣味で利用している方か、薪が手に入る農家かのいずれかであると教えてくださいました。
 このヒアリングではチューリッヒという都市での薪利用が浮かび上がってきました。印所深かったのは、マウラーさんがおっしゃられていたことで、「都市住民と私有林とを結びつける広告塔が薪である」という言葉です。本当に森林と市民と距離が物理的にも心理的にも近いことを実感した訪問でした。
右からウィリーさん、森、マウラーさん
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1月31日 Tiba社(http://www.tiba.ch/) 訪問
公開:
要旨:
 今日はフライブルグから黒い森を抜けてスイスのバーゼルの近くBubendorf村にあるTiba社へ来ています。Tiba社は、従業員50人ほどの会社です。会社の起こりは、非常に伝統のある会社で111年前に遡ります。農村部では1950年代くらいまで電化されていなかったそうで、薪で調理を行っていました。そのキッチンストーブを製造したことから興った会社です。電化されてない時代は工場が小川のそばにあって水車により動力を取って製造を行ってきたと教えていただきました。1960年からほとんどすべての地域が電化されるようになり、キッチンストーブの代わりに、セントラルヒーティング用の暖房器具も作られるようになり、今ではセントラルヒーティングのできるキッチンストーブや、さらにIHと薪というハイブリッドのキッチンストーブも作られるようになったそうです。そのほか、70年代から80年代に主力商品として薪ボイラーを販売し、90年代からはペレットボイラーの販売も行うようになりました。
Tiba社の社屋
エントランスは薪です。かっこいいです!
水車で動力をとっていたときの写真
古くからの商品が並ぶショールーム
古くからの商品が並ぶショールーム
 
 さて、現在の主力商品はキッチンストーブです。キッチンストーブは、前述のとおり薪のみのものから、セントラルヒーティングもできるもの、IHまで組み合わさったものまで、さまざまな機種を取り扱っています。農村部ではキッチンストーブを秋から春まで常時焚き続けていることが多く、そこでお湯をつくり、セントラルヒーティングまでしてしまう発想です。32kWの出力のものまであり、この出力なら大きな家まで大丈夫とのこと。また薪を燃やしていないときやコーヒーのお湯などちょこっとお湯をほしいときはIHで加熱できます。案内役の村上さんは非常にかっこよく、薪ボイラーよりも普通の人でも使いやすいものではないかと教えてくれました。この会社の商品は本当にデザインがよく、魅力的なものばかりです。
HIとセントラルヒーティングとコンビになった
薪のキッチンストーブ
薪の燃焼炉の様子
薪だけのキッチンストーブ
 
 次に取り扱われている薪ボイラーについて説明を受けました。この会社では、Guntamatic(http://www.guntamatic.com/home/)の代理店として名称で薪ボイラー、ペレットボイラーも製造しています。ここからは説明の内容です。
 薪は燃焼は制御しずらいため、熱を貯めておくための蓄熱タンクを設置します。この会社で扱っている薪ボイラーは手動で薪を投入します。このため1次燃焼炉が小さいと何度も薪を入れなくてはならないことになるため、できる限り多くの薪を入れられる機械にしているそうです。この機械で、50kg〜60kgの薪が入ります。これまでに、1週間に1度薪を入れればもつ様な500kgの薪が入る機会も開発したそうですが、弱いところから破損するためうまくいかなかったそうです。この会社の薪ボイラーは2次燃焼型のガス化燃焼をし、1次空気が上から、2次空気が下方から入るようになっています。この空気量は1次空気を投入された薪の量で、2次空気を排ガスの酸素濃度などをラムダセンサーで読み取って、調整することで最適な燃焼ができるようになっています。2次燃焼炉ではガスを完全燃焼するため渦巻き型の空気の流れで燃焼させます。そして渦巻きの空気の流れのまま、熱交換部に入るようにすることで、空気の流れを遅くし、できる限り多くの熱を伝えることができます。このため、この機械では螺旋形のガイドが熱交換部の管につけられています。この螺旋型のガイドは管についた排ガスの煤を掃除する機能もあります。燃焼した空気は2次燃焼炉で1,200度になり、熱交換部を過ぎると200℃になり、1,000度分のエネルギーが得られるようになっています。
 この燃焼のため、効率は90%で最高で94%になります。燃やすことができる薪は15%から20%(WB)です。含水率が高いと燃えにくくなり、許容範囲は25%までで、30%を超えると燃やさないほうがいいようです。一方で、含水率が10%をきるようなからからの薪では燃焼しすぎるためやめてほしいとのことでした。また、このボイラーは針葉樹でも問題なく燃やせるそうです。
 薪の場合は燃料の質が一定ではないため、排ガスがペレットと比べ、ほこりや煤が多いものになります。排気ガスには規制値があり、排出粒子数(PN)が1?の排ガスあたり、40mmgしか許されません。昔は300mmgでした。この会社では10mmgになるように設計されています。
 このボイラーの耐久性は、1年間に20?を燃やして20年燃やしても問題ないように耐久性が設計されています。中の炉は1,500度まで耐えられるように設計されています。この内部の炉はオーストリアで製造されたものを使用していますが、ほかの部品は質を保つため自社で製造を行っておられます。内部の炉も昔は自社で製造していたそうです。この炉は2つの部分からなり、それぞれを交換可能なようになっています。
 スイスは、1kWhで10円ほどで、電気が非常に安い国で新築の家はヒートポンプを使ってしまうため、このボイラーの市場はドイツや他の国になるそうです。
 
40〜50kWの薪ボイラー
機械内部の様子の模式図
渦巻き型の乱流が熱交換部に入るように
ガイドが渦巻き型になっている
レバーを引くと熱交換部のススを落とすことができる
 
熱交換部分の掃除の様子
 
扉をあけた時に炎が飛び出さないように
上の穴に吸い込まれるなっている。
 ここからは、セントラルヒーティングの配管をショールームで見せていただき、薪ストーブの説明をしていただきました。200?の新しい省エネ規格に準じる家であれば、太陽熱パネル4?と貯湯タンクの電気の暖房とこの薪ストーブで十分です。このストーブの出力は最大で7kWで、平均すると5から6kWです。
 はじめは燃焼をさせるため、空気が入るようして燃焼を安定化させたのち、空気が熱交換部分を入るようにレバーで操作できるようになっています。このストーブでは、薪ボイラーよりも抵抗が大きくかかる形の熱交換部のガイドがついています。熱の3割ぐらいが暖房として、6割くらいがお湯になります。
 この薪ストーブには7kgの薪が入り、年間で3から5?ほどの薪を消費します。
セントラルヒーティング用の薪ストーブ
 
 同じところで、配管の方法を教えていただきました。ストーブやボイラーには4つ管が取り付けられています。1つは貯湯タンクを暖めるために入と出の2つの管です。この管は、55度で入って65〜70度で出るようになっています。入る水が53度以下では熱交換部で急激に冷やされるため不完全燃焼が起きて酸性物質の結露が置き、燃焼炉を傷め、ボイラーが数ヶ月で故障してしまうため、ボイラーに入る前に、ボイラーから出てくる水とミキシングして55度以上になるようになっています。後の2つの管は安全装置の管です。停電したときにポンプが止まってしまって、ボイラーの熱交換部の水が過熱したとき爆発を防ぐために、1つの管の温度が85度になると、水が注入される仕組みになっており、もう1つの管から排水される仕組みになっています。安全装置はもうひとつあり、電気に加えて、上水も止まってしまったときには、ボイラーの熱交換部の水の温度が200℃で10気圧以上になると特定のところが破損して、安全なところから水が噴出し逃がすようになっています。
 
 
内側2つが貯湯タンクへの行きと戻りの管
外側2本が安全装置の管
 次は貯湯タンクとの接続です。貯湯タンクへの入りは70度で戻りは55度になります。ここで、55度以下になると、入りと戻りの管がつながっており、戻りが55度以上になるように設定されています。ボイラーからの管と貯湯タンクには工業用水が入っており、貯湯タンクは工業用水で満たされています。この熱が貯められた工業用水は、各部屋に設置された暖房用のラジエーターや床暖房に直接ポンプで流されます。このタンクの中には、大小2つのループ上の管が入っています。大きいものは上水の管でこの中を水が通り、シャワーなどのお湯など上水が配管に通ります。入る温度は20度でも出るときには80度になり、この管の中には40?入っています。もう1つは太陽熱パネルからの不凍液の配管です。さらにこの会社で扱っている貯湯タンクにはバックアップ用に6kWの電気の熱発生装置があり、ストーブを焚くことがない夏の天気が悪いときに最低限の熱を確保できるようになっています。さらに、バックアップ用にガスボイラーを設置することもあります。基本的には夏はソーラーで冬は薪で熱を取る仕組みです。貯湯タンクは560?から2,500?までを取り扱っています。この貯湯槽の放熱は、24時間で4.7kWh以下が法的な基準値のところ、1.4kWhの性能です。これは、1kWh=860kcalなので、560?タンクを1度上げるのに560 kcal必要ですので、24時間置いておいても1〜2度くらいしか冷めないことになります。非常に蓄熱性能が高いですね。蓄熱性能の高いタンクを使うことが効率をよくするポイントだと教えていただきました。
各配管
貯湯槽
 
貯湯槽の中のモデル
内側と外側の2重の管が走っている
 このあと、工場内を見せていただき、組み立ての様子や試験運転でデータを取得し試行錯誤をされている現場も見せていただきました。燃焼機器はとても細かな工夫や構造の違いで大きく結果が異なるそうで、図面での検討だけでなくこの試行錯誤の蓄積が、これらの会社の技術力なのだと、本当に頭が下がりました。
 薪ボイラーや太陽熱を組み合わせたとき各機種の規模の選定についてお聞きしました。各規模選定の手順は、下のように設計するようです。
?導入する施設で消費されるエネルギー量を設定します。
?これから最大出力でどれだけ必要なのかを検討し、ボイラーの出力を決定します。
 薪ボイラーの場合であれば何回投入するのを想定するかで異なります。1回とするならば、このボイラーであれば4時間程度燃えるので、1日(ボイラーが動くのが16時間として設定するようです。)の熱量の4倍が必要になるそうです。
?ボイラーの出力に合わせてタンクの容量を決定します。
 この会社のボイラーであれば、50kgの薪が入るので、これがすべて熱に変わったときにそれを貯めておける容量が必要になります。50kgの薪は1kgあたり3.3kWh出ると考えれることができるので、50kgなら165kWhが必要になります。たとえば20度の水を60度上げて80度にして、熱をためようとすると、1リットルの水を1度あげるのに、約1.2Whが必要なので、約2,300?のタンクが必要になります。この数字は広葉樹で含水率が低い薪での結果なので、針葉樹であれば変わってくると思います。
?ソーラーパネルの設置できる面積を決めます。
 欧州の場合、暖房の熱需要が大きいため、夏では給湯だけとなり、熱需要は小さくなるため、ボイラーと同じ規模の太陽熱温水器は必要なく、かなり小さな規模でもよいそうです。基準としては給湯で1人あたり1〜1.5?のパネル、暖房で1年に必要な熱量1MWhあたり0.5〜1?のパネルが必要になります。これも日本の住宅や生活様式を考えると変わりうる数値だと思います。
 最後に、機器の価格と日本への輸出の可能性についてお聞きしました。
 はじめに価格ですが、この会社ではボイラーやストーブのほか、貯湯タンクやソーラーパネルまで適切な機器を選定してワンセットで販売してくれます。一例としてペレットボイラー、貯湯タンク、ソーラーパネル、その他バルブやモーター類入れて、約36,000スイスフランです。50kWの薪ボイラーにペレットボイラーを変えた場合で、約30,000スイスフランぐらいで、日本円で250万円ほどではないかと言われていました。これをセントラルヒーティングの薪ストーブにすると、約26,000スイスフランです。日本円で200万円ですね。これには床暖房やパネルヒーターやラジエター代が含まれていません。施工を欧州のように自分でやれば購入可能な数字でしょうか?
注文に応じてワンセットで送られます。
 
 次に輸入については、これまで中国や韓国などへ輸出した経験があるため、日本への輸出もできるそうです。通常施工後に、Tiba者の担当者が配管の最終チェックを行っています。これも社長さんが休暇で韓国に行くことがあり、自ら日本に行くのでサービスしようとまで言ってくださいました。また、メンテナンスについても、もし壊れたところをメールなりで送っていただいたらすぐに部品を送ることもできるそうです。日本の船着場までの運賃は1,500スイスフランでだいたい12万円です。ただし税関を通すお金が高いそうです。コンテナを1杯にするなら10セットくらいだそうです。そこまでいかなくても、買いたい人が集まれば現地の価格に近い形で入れられるのではないかなあと思いました。ただし、メンテナンスは消耗品の提供を受けて、自分でやることが前提ですが...。
 
 今回の訪問では、社長のルーカスさん自ら説明をして頂きました。非常に若い方で奥さんは韓国の方だそうで、アジアの国々を愛しておられ、親日家です。本当に詳しく技術的な解説をしていただき、本当に感謝しています。お話をお聞きしていて、ここまでいろいろと会社を回りましたが、もし取り引きを行う上で、日本へ好意を抱いているくれている会社との方が本当にやりやすそうだなっと感じました。そしてこの会社のすべての商品のデザインは洗練されていて、本当にかっこよく、魅力的でほしくなります!
玄関前でルーカスさんと。
 この2日間、ご指導と通訳をいただきました村上敦さん本当にありがとうございました。また、11月にお会いしてから多くのアドバイスをいただき、段取りをしていただき、感謝しております。重ねて御礼申し上げます。
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1月30日 フライブルク市内散策
公開:
要旨:
 オーストリアのブレゲンスからスイスのチューリッヒを経由してドイツのフライブルグ(フライブルクです)へ移動しました。ここからはフライブルグ市在住の環境ジャーナリストをしている村上敦さんが水先案内人になっていただいて、2日間のフライブルグとバーゼルを回ります。本日の主な内容は次のようなものでした。かなり盛りだくさんです。この中でこの日記ではフライブルグ市の職業訓練アカデミーの訪問記事を主に書いていきます。そのほかのところはポイントだけお話をしたいと思います。
1.フライブルク市の概要、環境政策について、歩きながら教えていただきました。
2.ドイツのエネルギーシフトと木質バイオマスの動向を教えていただきました。
3.フライブルグ市郊外の市有林(平地林、広葉樹が主体)を歩いて、森作りや薪づくりの状況について見学しました。
4.フライブルグ市の職業訓練アカデミーで設備技術の基礎コースであるAnlage-Technink(Sanitaer,
Heizung und Luftungstechnik)のクラスの教員長から、ドイツでの職業訓練の概要とカリキュラムの内容や、暖房・給湯機器の最近のトレンドについてをインタビューを行いました。
 さて、はじめにフライブルグ市の環境政策について教えていただきました。この都市は人口が22万人で南オーバーライン地域の上位都市にあたります。このまちの環境政策は多くのところで紹介され、ご存知な方も多いかもしれません。朝から非常に多くの方が町中に出歩いていて、活気のあるまちでした。戦後焼け野原になってから市を復興する上で、この都市は都市機能の再配分を仕切りなおす復興・まちづくりではなく、昔の形に戻すまちづくりが、市議会で決定され、行われました。国がまちづくりを全国一律に行うのではなく、それぞれの自治体にどちらを選ぶのか権限があるのは、日本では考えられないなと感じました。このまちは昔の東西南北の各街道が交わる市の中心からこの各街道が基本的なまちの骨格になっています。このまちは1950年代から自動車の使用が一般的になると同時に、慢性的な渋滞に悩まされます。このため、中心街への車の乗り入れを禁止し、この4つの街道沿いに路面電車を走らせ、ほとんどの住民が公共交通でまちの中心街へアクセスできるようになったそうです。これが、まちの賑わいの大きな理由であると教えてくださいました。車のための道でなくて、歩く人のためのみちになっています!
 
 
街道が交わるところが現在では
路面電車の結節点になっている
古くからの建物が並ぶ
黄色い建物が1460年に建築、
さらに真ん中のクリーム色の建物が
1370年に建てられたもの
 
 そのほか、ヴォーバン地区という新興住宅地のまちづくりが有名です。この住宅地は、1997年よりフランスの駐屯地の跡地を住宅地に開発したもので、集合住宅はコーポラティブハウスになっています。ここに住みたいという住民が集まって、ワークショップを行って、この中でグループになり、それぞれが建築家をお願いして、集合住宅を作っていった経緯があります。また、省エネ性能が高い住宅を建て各建物でのエネルギー消費量を少なくした上で、ガスのコージェネレーションシステムと木質チップボイラーとガスボイラーを組み合わせた地域暖房を行うことで、エネルギーというから見ても非常に先進的な取り組みを行っています。ガスのコージェネレーションシステムが発電もしたいのでベースを担い、木質チップボイラーがその上で需給調整を行い、木質でエネルギーが足りないピークの部分をガスボイラーで行う、それぞれの機器の特性を生かした仕組みになっており目からうろこでした。この木質チップは市有林から毎年チップ量で約15000?のチップが供給されます。市内各地には他にも大小のコージェネ・地域暖房がたくさんありますが、これ以上大量にチップを供給するようになると、市有林側が圧迫されるので、身の丈にあったこの施設一つに限定されています。
ヴォーバンの駅周辺
建物の1階は店舗で買い物が
できるようになっている
 
町並み
 
開発前からある木を残している
木の下は公園になっている
地域暖房施設
 
 次に、ドイツのエネルギーシフトと木質バイオマスの動向についてです。村上さんはドイツに在住し、ドイツのエネルギーシフトを分析、日本に紹介されています。ドイツでエネルギーシフトが国策となった主な理由は3つで、人口が減少するなかでこのままだと地域が持たなくなること、これまでの責任国(工業先進国)で、2050年までに90年比で80%から95%削減という議論が国際交渉の場でなされており日本もドイツもNOとはいえないこと、最後に化石燃料が枯渇し、これまでのような価格で燃料して石油が使うことができなくなることをあげておられます。
 この中で第1の理由が特に印象に残りました。それは今後、人口が減少する社会になる中で、国土交通省のシミュレーションではでは2050年までの半数以上の地方自治体が消滅する可能性を持ちます。この状況の中で、地域のエネルギーが消費額は本当に大きく、これを自給し地域の中でお金を回すことで地域内の経済効果を高めることが、地域に雇用をつくり、地域が生き残っていくためには必要だといわれていました。長野県は先進的にこれに気づき施策を打とうとしているそうです。県の一般歳入の約半分の規模に相当する4000億円が燃料消費として外部へ流れてしまうのを、内部に取り戻せないかと考えているそうです。全体の地域が落ち込んでいく中で、魅力的な地域のは人が集まるからこそ、がんばった地域はどんどん正のスパイラルでいい方向に向かいやすいという言葉が地域づくりのかかわる人間として勇気付けられました。
 このエネルギーシフトのドイツの戦略としては、優先順位で、省エネ、高効率化、再生可能エネルギーの順番とのことでした。省エネがもっとも興味深かったので、ご紹介します。ドイツではエネルギー消費量の約6割が熱として消費されており、できる限り断熱性能の高い、エネルギーを消費しない建物にしていくことが大切だとおっしゃっていました。これの消費は日本でもあまり変わらないそうです。ドイツは新築や改修時の断熱性能の基準を設けてそれを守るように法律で規定しています。さらにエネルギーパスという建物の燃費のわかる資料を不動産取引の際にはつけないといけないように決めています。僕が最も興味深かったのは、財源が必要のない形でリフォームが進む省エネ改修助成です。これは、エネルギー消費が減るので中・長期的にはリフォームする施主は多少初期投資をしても得をします。その上で、少しの額の補助をを行い、リフォームの工事数を増やし、工事から発生する消費税で財源を確保できてしまうというものです。村上さんは、ドイツの場合では消費税が高いので投入額が2倍になって税として入ってくると教えて下さいました。さらにこれにより、地域に地に足をつけている小規模な手工業者の仕事が増加しているそうで、地域のへの経済効果も大きいそうです。施主、施工業者、行政という誰もが得をする仕組みで、どんどん改修が進んでいるそうです。
 この省エネの上で、どうやってそれに必要な熱や電気を生み出していくのかが大切だといわれていました。この省エネ性能では、昔のような薪ボイラーは大きすぎるため、本当は、暖房器具やボイラーは長期間使うものなので、省エネを行い、その上でどれだけの規模のものを入れるかを決めるべきではないかという指摘には、自分の盲点を突かれた思いでした。
 次に木質バイオマスの話です。近年、嵐の風倒木の処理のため、木質バイオマスのエネルギー利用が推進され、地域熱供給施設や大規模な発電所が乱立するようになってきました。これらの施設では、地域で持続可能な形で収集できる材の量を超えていることも多く、エネルギー利用が進んだことで、建設当初よりも木質チップの価格が上昇し、経営的に行き詰まり公的な資金が入ったり、倒産したりする事例も見られるそうです。また、その影響から、これまで進められてきたドイツ、オーストリアでは皆伐も多くなってきているそうで、森林への悪影響も少なからず出てきていることをご紹介いただきました。地域で身の丈にあった仕組みにしていかないと長期間運転するものだからこそ、地域へ無理がきてしまうのだと思います。これは、特に日本で進みつつある大規模な発電所への先進ドイツからの警鐘でもあると感じました。本当は地域に20000?ほどの製材所ができそこを基点にカスケード利用ができるといいのだといわれていました。
 また、地域熱供給については、オーストリアのメーカーではうまくいっている事例だけを見せてもらったのだと思います。また省エネを十分行ってから暖房を決めるという話も目からうろこで、狂信的に薪ボイラーだけでなく、なかなかいろいろな側面を見て考えないといけないと感じさせられるお話でした。
 このお話は僕興味をかなりかいつまんで書いています。もっと広がりのあるお話だったのですが力不足です。またお会いする機会があれば質問をいただければ、もう少し詳しくお話できます。
 
 午後からは、フライブルグ市郊外の市有林(平地林、広葉樹が主体)の森作りや薪づくりの話と職業訓練アカデミーで設備技術のコースの話は、次の更新でお話します。
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1月28日 KOB社(http://www.kob.cc/de)訪問 ついに大型の薪ボイラーへ
公開:
要旨:
 ザルツブルグから朝一の電車で4時間半かけて、ドイツ、スイスとの国境の町ブレゲンスまできました。この辺りはスキーが盛んでスキー板を持ったスキーヤーが電車に乗り込んできました。また、薪を置いている家庭や道端に枝を山積みしている現場も数多く車窓から望めます。オーストリアの中央から一番西の端まで移動したので、これまで訪問したところだけでなく、多くの地域で薪やチップを当たり前に使っていることが伺えました。
雪景色 車窓から
 
左からエヒトさん、森、クビエルスキーさん
KOB社の前で。
 さて、この町にはオーストリアの中ではほとんど唯一といっていいほど珍しく大型の薪ボイラー(Pyromat ECO  170kWまで)を製造しているKOB社があります。KOB社には日本にヒラカワガイダムという代理店があり、国内でも入手可能な状況になっています。今後早期に輸入し導入できる可能性のある有望な機種だと感じ訪問しました。このヒアリングは、Pyromat ECOの販売マネージャーのエヒトさん、この創業当時から35年間、Pyromat ECOの設計を行ってきた技術者のディオルグさんにお話をお聞きした内容からなっています。
 
 まずは、KOB社の担当者から会社の概要についてお聞きしました。この会社は現在はドイツのViessmann社(http://www.viessmann.de/)へ2007年に買収されましたが、会社名は残っています。Viessmann社は化石燃料から自然エネルギーに至るまでエネルギーに関する総合的なソリューションを提供する9000人が働く大きな会社です。この中でKOB社は35-1250kWのバイオマスボイラーを製造しており、115人が働いています。製品の60%を輸出しており、薪ボイラーはこれまで5000台の販売実績があります。なんと、販売台数は伸びているそうです。
 この薪ボイラーのPyromat ECOは、40kWから170kWまでのラインナップで、薪の投入可能な長さが50cm(40〜95kW)のもと100cm(85〜170kW)のものがあります。100cmのもがあるのは、オーストリアでは薪を1mにして乾燥させることが一般的で、1mの薪の方が価格が安いからです。投入口の容量は1mタイプのもので約500?あります。これは国内度導入事例のある同一タイプ海外メーカの機種(80kW)が約350?で、国産の2次燃焼型メーカー(60〜75kW)が約140?ですので非常に大きく、一度の投入で多くの熱を取り出せます。一度の燃焼は3時間から5時間程度です。
 投入口は上側にあり、薪だけでなく、チップや製材端材など何でも投入でき、壊れず頑丈なのが自慢だそうです。これまで販売したものでは、20年以上現役で今も動いている製品もあるそうで、さらにこの会社の統計でもっともクレームが少なく、故障がないのがこの薪ボイラーだそうです。耐用年数は20年に設定されています。後で見せていただいた現場も7年間部品交換を行っていません。丈夫で縦投入と言うのは、製品開発の目的からもきているそうで、開発者いわく、薪だけを使うのではなく、製材所や木工所などのお客さんが自社で出る製材くずや端材を処理したいという声から、ゴミ箱に捨てるようなイメージで何でも簡単に投入できることで、横から入れるタイプではなく、上から投入するようにしたのだと教えてくれました。また、1時燃焼炉の火格子は棒状の細かいものからなるため取り外しがしやすく、掃除しやすい構造になっています。
灰ののたまるところは引き出し式になっている
火格子は取り出しやすく掃除しやすい
小さな部品からなる。
 このボイラーの効率は90%以上です。これはオーストリア技術協会での公的な性能試験によるもので、そのときの効率は94.3%だったそうです。伺った事例でも定期的な排気ガスの試験(これがオーストリアでは義務付けられている)を行った結果には、90.7%が効率になっていました。使用していたのは、かなりカラカラの良い薪でも、フィールドでこの結果を実際に出せるのはすごいと感じました。この効率のためにラムダセンサーと排気温度のセンサーを搭載し、両者によって適切な量の吸気を行っています。針葉樹でも広葉樹でも問題なく燃焼できます。許容される薪の含水率は25%(WB)で、これよりも含水率が高い薪でも燃焼でき、長期的にも壊れることはないそうですが、タールがつき汚くなること、単純に熱は出ないため、投入回数が多くなり手間がかかることから、25%(WB)で利用してほしいそうです。また、このボイラーは熱需要による出力調整はできなため、常に100%の出力で運転します。このため必ず貯湯槽を設置します。このタンクの大きさの考え方は出力1kWあたり60?のタンクを入れるのが目安だそうです。
  導入についてはKOBで配管のフロー図まで設計を行うことができ、配管の施工は近くの配管業者が行います。メンテナンスは機械に関しては近隣はKOBが行い、遠方は近くの販売店が行うことになっています。配管は配管業者がメンテナンスを行うことになっています。
 以後は工場を見せていただき、このボイラーの特徴について細かくご紹介いただきました。KOB社では主に組み立てを行っており、多くの部品は国外から輸入されています。工場は大きな自動制御の機械は使わず、手作業で行っておられました。
海外から輸入された燃焼炉
組み立ての様子
 
製品はすべての部品が
装着された形で出荷されます。
 
燃焼炉の密閉性を保つシリコンのパッキン
空気の燃焼制御を高め熱の漏れを防ぎます
 
燃焼制御に使う
ラムダセンサーと廃熱温度のセンサー
この配管の後に誘引ファンをつける
 
上側がラムダセンサー
斜めの棒が温度センサー
 
丸いところが誘引ファンの取り付け部分
 
コントロールパネル
来年からは携帯電話で見れるタイプへ移行する
炉内の温度が上昇すると燃焼を停止し、
水を入れる管 安全装置のひとつ
そのほかにも、排気温の高さで運転を
ストップする装置もある
 
 使用者が行うのは定期的な掃除は熱交換部分の掃除と灰のかきだしです。熱交換部の掃除はぐにゃぐにゃと折り曲がるブラシの付いたスティックで行います。数が多いのでこれが少し手間かもしれません。後は灰の書き出しですが、すべて引き出しの中に落ちるようになっているため、そのまま引き出して捨てることができるよう工夫されています。
熱交換部分 定期的な清掃が必要です。
ススを掃除する様子 金属製のブラシで行います。
 
熱交換部分のススは下の引き出しに落ちます。
 
燃焼が見える鏡
アイデアはボイラーを導入した
ガラス屋さんが教えてくれたそうです。
 
 
 次に外に出て薪ボイラーの導入事例を見せていただきました。
 まずは、木工の工場の事例です。ここには5年前から170kWの薪ボイラーと90?の大きな太陽熱温水器(200〜300kW相当)のハイブリッドで9,000?の貯湯タンクをバッファーにする仕組みで工場の床暖房(床面積13000?)に利用する仕組みになっています。ここでは、工場からでる木工の端材をうまく利用できないかということで薪ボイラーが導入されました。本来処理費用がかかる端材を他所でチップにすることなく工場内で燃やすことができるに使用者の経営者の方は喜んでいました。ただ、工場から出る端材だけではまかなえないため、薪も近くの農家から1?で65ユーロで購入し、1年間で2,000ユーロほど燃料代がかかっています。運用は1日に1回焚けば十分に1日分の熱が取れるそうです。
 
薪ボイラーが導入されている木工の会社
 
 
薪ボイラー 開発者とともに
 
1次燃焼炉の様子
 
上から薪を入れます。
購入している薪 長さは1mです
 
9,000?の貯湯タンク 壁の中にある
 
 実際燃えているところを見せていただきましたが、本当に端材を燃やしています。そこにはボードやベニヤのような接着剤を使用しているようなものもあり、普通は2燃焼型薪ボイラーの場合ピュアな木材しか燃やしてはいけないといいますので、この使い方には驚きました。設計者いわく、このボイラーは丈夫で問題ないと言っていました。この使い方は、現在国内で最も普及している焼却炉タイプのボイラーと同じ使い方で、日本でも大きく広がる可能性を感じました。
 
薪のほかに投入している端材?
薪のほかに投入している端材?
 次に暖房のコントロールパネルを見せていただきました。暖房の部屋をいくつかグループにしており、それぞれのグループごとで温度設定ができるそうです。
それぞれの部屋のグループごとで
温度を設定することのできる制御パネル
お湯を各部屋のグループへ送る配管部分
配管部分の詳細
 また、大型の太陽熱温水機とのハイブリッドシステムであることも非常に興味深いです。夏や秋の晴れた日であれば太陽熱温水器で十分に熱需要に応えることができるそうです。設置までの価格は30000ユーロですが、効果としては5年で償却できているといっておられました。 
 価格は、薪ボイラーと貯湯槽で25000ユーロ、工場内の配管は、配管業者と協力して自分たちで行ったため、わからないとの事でした。
 端材利用をしていること、大きな太陽熱温水器を利用していることなど、日本にも合いそうな事例ではないかと感じました。
 
 次にお見せいただいたのはレストランでの導入事例です。この州の古くからのスタイルの建物の田舎風です。外壁のうろこのような模様はひとつひとつ打ち付けてあります。とてもきれいな外観をしています。ここは7年前に導入されました。1年間で25?の薪を使用します。薪はご主人が自分の山から持ってきます。ジムに行くのと同じだよっと笑って話してくれました。このような薪を自分で調達できる人が薪ボイラーの顧客の3分の2だそうです。典型的な導入先なのだと思います。
 
 
薪ボイラーが設置されているレストラン
外壁部分には太陽熱温水機のパネルがある。
魚のうろこのような外壁 この地方の建物の特徴
 
 ここで導入された仕組みは、50kWの薪ボイラーと8?の太陽熱温水器、4,000?の貯湯タンクで、部屋の暖房と給湯に利用しています。この事例では、暖房機が昔ながらのタイルストーブしかなかったため、前述の3つの機械のほかに、暖房用のパネルヒーターと配管も行って35000ユーロだったそうです。薪を自分で調達していることもあり、もともとのシステムと比べると5年間で償却できているとおっしゃっていました。
導入された薪ボイラー
昔からのタイルストーブと暖房している室内
いすの背もたれにパネルヒーターが隠れていて
部屋の雰囲気を壊さない設えもありました。
 1回の燃焼で4,000のタンクの35℃の水を、95℃まであげることができます。ここでの熱の使用量は1日にその半分でよいので、この事例では2日に1回薪ボイラーを焚いて運用しているそうです。手間がかかると考えられていた薪ボイラーで、これには本当に目からうろこでした。これは化石燃料ボイラーの考え方で、いつも燃えていて、熱需要に追随するように作動しなくてはいけないという考え方ではなく、必要な熱需要量の総和を算定し、それに合うように薪ボイラーの出力と貯湯槽の容量を設計するという考え方をするそうです。たとえば、チップで自動運転で20時間40kWのボイラーが動いている施設の場合では、20h×40kW=800 kWhであるので、もし薪ボイラーで1回焚きで運用するであれば、1回でこのボイラーなら5時間燃えるので、5h×X kW=800 kWhで、X =160kWで160kWのボイラーが必要になると教えてくれました。1回ですめば、夜間投入の必要性はなくなります。これは、熱が切れないように大き目のボイラーの規模選定を行えば、夜間利用する場合に、これまで弱点だった夜遅く薪を投入する必要がなくなるかも知れないと感じました。この考え方はなかなか理解されないそうで、ドイツの代理店でも間違った考え方で販売されているそうです。
 また、この事例では、着火の様子を見せていただきました。着火の手順は、まずは薪をいっぱいまで投入し、次に下の部分を空けて紙などを使って着火します。着火と同時にファンが回るので、5分ほど下の吸気口を空けて空気を入れます。5分後燃焼が安定すれば吸気口を閉めれば、薪ボイラーから離れることができます。これで占めて10分ほどです。定期的な灰捨てと熱交換部分の煙管の掃除が必要ですが、チップやペレットのつまりなど、いつも機械が動いている場合よりも気にせずに利用でき、むしろ薪ボイラーのほうが日常的には手間が掛からないのではないかと感じました。また、一度燃料を入れたら燃え尽きるまで投入をしなくてもいいそうです。これも薪ボイラーについている必要がなくいいですね。薪ボイラーに掛かる時間が、2日に1回、10分でよいのは本当に、魅力です。
 
薪の前に着火しすい紙を入れます。
投入口をあけて薪を投入します。
薪は隣に部屋に積んであります。
薪はいっぱいになるまで入れます。
いっぱいになったら口を閉めます。
下の機械の口を開けて着火します。
着火と同時にファンが動き燃焼が始まります。
この後5分ほど下の口をあけておき、
燃焼が安定したら閉めます。
 
 また、貯湯タンクの水がさめてしまった場合に、貯湯タンクがお湯で満たされない限り、暖房できないのでは困ってしまうので、はじめはお湯の流れを換えて、貯湯タンクを経由せずに直接暖房器具へお湯が流れる仕組みになっており、暖房の立ち上がりは本当に早いのだと教えてくださいました。
 このボイラーはすにで7年間動いており、これまでの運転時間は2700時間です。いまだかつて部品交換を行っていないそうです。また、排気測定の業者の定期検査の測定結果では、効率が90.3%となっていました。お話を聞くと、使用者のご主人の本当に満足そうで、気に入っており、品質の確かさを感じることができました。
左からレストランの店主、通訳のカリンさん、
開発者のディオルグさん
 創業当時から35年間、薪ボイラーの設計を行ってきた技術者であるディオルグさんからお聞きすることができ、事例でも生の声をお聞きすることができました。ディオルグさんは2件目の訪問先でお茶を飲むときにビールを頼んだりして、やんちゃな感じですが、ボイラーの説明をするときは真剣かつ楽しそうで、やんちゃでおもしろがりで魅力的な人だと感じました。会社としても彼を大きな財産だと捉えており、今は開発の仕事を担っているそうです。このような熟練の技術者がいることは社会にとって非常に大きなことだと思います。ボイラーも非常に魅力的でしたが、技術の蓄積の大きさとともに日本での職人養成の必要性を感じました。
 
 以後は少しだけ雑感です。この日記では、ボイラーに関するさまざまな値段が記載されていますが、担当者が日本に来てプログラミングを設定することも多く、代理店が欧州まで来て営業したり、トレーニングしたりする経費も上乗せする必要があり、国内では本当にところいくらになるのか分からないのが現状です。これはGILLES社やHARGASSNER社でも同じです。導入後のメンテナンスのことを考えると、3倍から4倍になるのが相場のようです。どうしたら現地の値段に近づくのか考えていく必要があると思います。
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1月25日 マックス・ピッヒラーさん訪問 −家族経営の薪事業−
公開:
要旨:
 マックス・ピッヒラーさんは農家林家です。ご自身の山林が20haあり、農地も8ha所有し、農業も行っています。そのほか牛を9頭飼っており牛乳の販売も行っています。職業としては庭師で高くなった庭木の伐採を行うとともに、冬には除雪の仕事もあります。そのなかでの薪製造です。いろいろな事業を行うことで現金収入を得ておられます。
 薪製造の原木は、自身の山林、修道院や個人などから管理を委託されている山林から手に入れるほかに、国有林から燃料の使うための木材を年間35?提供を受けることができる権利があり、国有林からも材を手に入れています。この権利は家に付属するもので、自分が死ぬと子どもに権利が移るものです。山形で教えていただいた薪炭共用林の制度に近いものだと感じました。
 まずはマックス・ピッヒラーが修道院の委託を受けて管理を行っている10haの山林を案内していただきました。見せていただいた山林はエゾ松と広葉樹の混交林です。見学をさせていただいた土場には直径1mほどの広葉樹もあったそうで大木が並べてありました。また、チップ用の枝葉も並べてあります。乾燥したらチップ製造機で破砕するそうです。また、いいものは床材として製造所が買っていきます。価格は1?で100ユーロはほしいとのことでした。この施業地では直径が1mを超える丸太もあったそうです。長さは4mで玉切りしてありました。
ピッヒラーさんが管理している山林
小規模な皆伐地
森林管理について説明するピッヒラーさん
土場におかれた丸太 かなり太いです。
燃料用チップにする木材
オーストリアではこんな感じで
枝が林道端に置かれていることも多く、
これは燃料用チップにするものだそうです。
 施業方法としては、伐採はチェーンソーで行い、そこからトラクターのアタッチメントにあるウィンチで林道端まで、引き出します。林道の大きさは3mほどにしており、この施業地では新たに林道を作ったそうです。林道の造成は小型のバックフォーで行います。クボタ製造の機種で日本のものだが知っているかと聞かれました(笑)。林道端まで持ってきた木材は、トラクターで引っ張り山土場まで出してくるか、グラップルの付きのトレーラーをトラクターの後ろにつけたものに丸太を乗せて山土場まで運びます。高密度の路網整備がされており、トラクターとアタッチメントが施業の基本になっていることが伺えます。薪製造現場までのコストは伐採で1?あたり、50ユーロ、搬出と運搬で10ユーロとのことです。
 この施業地では1ha以下の小規模な皆伐を行っており、20年くらいで一通りの伐採を行っていく予定だそうです。同行した薪協会の会長のところでは皆伐はせず、間伐を行うことが普通とのことでした。この場所は非常に粘土質で土がよく、1年間に1haあたり12?増加するので、年間120?ほど伐採していきます。皆伐後は基本的に自然更新で出てきた稚樹を育てていくそうです。この施業地は斜面が急で日本の参考になるとおっしゃっていましたが、木の駅を行っている地域の山林と比べると、なだらかな方で、非常に出しのよい現場に見えます。植林する場合も1haあたり1,000本ほどを基本としています。日本の吉野林業では10000本植えると説明すると信じられないという感じでびっくりされていましたが、どんな木を作りたくてそのようにしているかをお話しすると、納得されていました。
 
 ピッヒラーさんが薪製造を行うのは、チップ材として製紙会社へ販売する原木としての価格は高くなるが、薪としたほうが、自分たちの人件費を上乗せできることで現金収入を増やすことができるためです。ちなみにこの薪事業の収益はすべて奥さんの取り分になります。しかも、生活費に当てるのではなく、奥さんが自由に使えるお金だそうです。
 
 薪の製造量は年間150?です。原木の調達は40km以内の山林からです。薪作りで大切にしていることは、木が地面に落ちないようにして土がつかないように作業を行うこと、家で家族そろって薪割りを行うことです。薪にする原木は直径が40cmから50cmのもので、それ以上は薪割り機に入らないため薪にしません。まずは、原木を1mの玉切り、割っていき、2?のラックに詰める作業です。ここでは、グラップル付きの荷台から原木をグラップルでおろして、1mに玉切りし、玉切りしたものを再度グラップルで薪割り機の上側の丸太置きの台においていきます。この台はもともとあった薪割り機をピッヒラーさんが改造して取り付けたものです。重い原木を下から持ち上げる必要がなく作業が楽になります。この装置から薪割りの担当の人が、小さなトビで引き出し、薪割りを行う油圧のクサビのある台に置き、油圧により割っていきます。この割る台の先端に丸い覆いをつけています。これも割った薪が飛び散らないようにピッヒラーさん自分で改造したものです。何でもやりやすいように改良してしまうあたり、欧州のノリだと感じます。割った丸太は、2?のラックの中に入れていきます。ここのまでの作業は、ピッヒラーさん、奥さん、息子さんの3人で行うのがもっとも効率がいいそうです。役割はグラップルの運転と玉切り、薪割り、薪積みです。作業の時期は秋から山林で木を伐採するそうで、10月から割っていきます。今年はクリスマスのときまで割っていったそうです。
 
木を引き出してくるウィンチのアタッチメント
グラップル付きのトレーラーの
トラクター用アタッチメント
奥が薪を置く台
グラップルで薪を乗せていきます。
手前が飛び散らないようにつけた覆い。
薪を割って薪を積む
2?入るラック 最後に雨よけのブルーシートをかぶせる
 
 入れた薪は野外で1年以上乾燥させます。乾燥のポイントは薪がかびず、下に積んだところまで乾燥するように、風通しをよくすることだそうです。ラックの下に籠を置き、通風をよくする工夫がされています。 
 
乾燥のため一列になった薪
重ねておかないのも通風を良くするため
 
下にプラスチック製のパレットを置き下の通風を良くする工夫
 
 乾燥後は、納屋の二階で顧客の好みの長さに切っていきます。50cmや33cmへの切断は1人で行い、1h時間ほどかかるそうです。切った薪は薪協会のダンボール詰めするものと、牽引のトラックに載せ納品するものと2つあります。納屋の2階には穴が開いていて、この穴の下に牽引のトラックを置いておき、そこへ薪を落とすように作業を行います。ダンボール詰め作業はひとつひとつ薪を丁寧に詰めていきます。
薪をカットする電動のこぎり
薪を落とす穴
 
配達に使うカート 
これを穴の下においておく
 
切った小口で定期的に含水率をチェックする
薪協会ブランドのダンボールへ詰め込みます
焚きつけ材も入れます。
 
 この薪は50cmの場合、1?で92ユーロ、33cmで97ユーロ、25cmで102ユーロの価格です。これに宅配量が20kmの範囲で1?あたり15ユーロで販売しています。顧客は60kmはなれた顧客もいますが、多くの顧客は自分の家のある山の麓の湖の別荘の所有者です。15kmほどの範囲に多くの顧客がいるようです。別荘地でおしゃれな薪ストーブを導入することが流行しており、別荘の所有者が訪問者へ自慢すること一種のステータスなので、高級な薪ストーブに合う、見た目のよい薪をつくることを目指しています。ちなみに、ブナ300?からピッヒラーさんの薪は50?ほどしか作れません。顧客は120名ほどで、利用量も1?ほどになります。みんなホームセンターで購入することもあるが、一度買ってみると質が悪く、必ず戻ってくるそうです。ほとんどこちらから営業する必要はないとおっしゃっていました。なじみ客が多いそうです。
 ちなみにグラップル付の荷台は50000ユーロ、トラクターは80000ユーロです。トラクターは4台以上所有されていました。また、薪の代金はすべて奥さんの小遣いになります。さらに薪事業の限らず数多くの事業を行って、大きな家にする住み、豊かで余裕のある生活をされていますように感じました。だた、サラリーマンのように決まった収入がないため、がんばってさまざまな事業を起こしていくしかないわねっと奥さんが教えてくれました。
 
 訪問の最後にお茶を頂き、みんなで談笑しました。奥さんの手作りのパンケーキとロールケーキを頂きました。このパンケーキはオーストリアの伝統的なお菓子で、ベルリーナーといいます。伝統的に大晦日(ジルヴェスター)及び謝肉祭の祝日を祝って食べるものだそうです。訪問時はちょうど謝肉祭のときでした。どちらもとてもおいしかったです。夏の別荘に人が来るときには、薪を供給しているお客さんが遊びに来て、いろいろ方を迎えて交流するそうです。また来てくださいといってくださいました。また、珍道中日記のことをお話したら息子さんと薪協会の会長さんが関心を持ってくれ、Iフォンでページをお見せしました。森の顔の入ったチラシやページもウケていました。見ていただけるので、オーストリアでも読者を獲得したのかなっと思います(笑)
ベルリーナと呼ばれるパンケーキ
中にはジャムが入っています。
ジャムとクリームの入ったロールケーキ
 
全員で集合写真
左から奥さん、ピッヒラーさん、息子さん、
薪協会会長、通訳のカリンさん、私です。
 
 最後にピッヒラーさんが、お家の50年以上前のセントラルヒーティング用の薪ボイラーを見せてくれました。1次燃焼タイプで、自然吸気ですので、お湯を回すポンプには必要ですがボイラー自体には電気も使いません。現在はチップボイラーを入れており、補助熱源ですが、今も現役で立派に動いています。このボイラーは本当に頑丈そうで、薪ボイラーは大事に使っていれば、長く使うことができるものだと感じました。
50年以上現役の丈夫な薪ボイラー
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